0c2d7d4a1eb62b89006ba57efd5442d2_s

前回からの続きです。

 

農地の地目変更

田、畑といった農地は、他の地目の土地と違い、

農地法という法律があり、その利用について厳しい制限があります。

農地法というのは、国民の食料の安定供給確保の観点から、

農地を一定数確保しましょうというお題目があります。

この法律によって、農地を自由に地目変更や売買ができないようになっています。

 

話が少しずれますが、

この農地法により、農業の大規模化が損なわれ、

小作人は農地を手放せず、

農業の高齢化だけが進んでいます。

一方で、田舎に行くと、

耕作できなくなった土地を農協などが利用し、耕作を行っています。

ただ、名目上その農地を農地として利用するだけが目的となっており、

作物を植えるだけ植えて、収穫はせず、結果その作物は放置されています。

農業振興のための税金が投入され、

農業をしなくなった人には税金から地代が入り、

耕作を行った耕作者には税金から補助金が配られる。

一方で食物自給率が低いというプロパガンダが流されています。

農業利権は闇が深いと言わざるを得ません。

日本の農業を活性化するには、農地法の改正が必要です。

 

都市計画法と農地法

土地の利用については、都市計画法という法律があります。

都市計画法では、国内の土地を市街化区域と市街化調整区域とに分けます。

市街化区域とは、市街化を促進する区域です。

一方の市街化調整区域は、市街化を抑制する区域です。

日本の国土を、人が住む地域と自然が残る地域の2つに分けましょうというのが、

都市計画法の目的となっています。

 

農地の取扱いは、この2つの区域に応じて変わってきます。

 

市街化区域にある農地は、農地を減らし宅地を増やす地域ですので、

農地の変更はし易くなっています。

一方の市街化調整区域にある農地は、農地を減らさないようにする地域ですので、

農地の変更はとても厳しくなっています。

 

農地の管理については、

市区町村内の農業委員会に委ねられています。

農業委員会からの一定の証明書がないと、

農地の取得や農地転用(農地から別の地目への変更)などは出来ません。

 

なお、市街化区域と市街化調整区域の農地では、その変更に違いがあります。

 

市街化区域内の農地の場合は、農業委員会に届けを出すだけで地目変更が出来ます。

一方、市街化調整区域の農地の場合は、農業委員会に申請を出し、その許可を受けないと地目変更が出来ません。

 

マイホームを建てようとしても、

地目が農地になっている場合は、建築できません。

また、地目を変えようとしても、農業委員会からの証明書がないと

法務局での地目変更は認められません。

 

農地にマイホームを建てる場合は、地目変更が必要になり、

その分の時間とコストが事前に必要になることを覚えておきましょう。

 

住宅ローンを借りる際の注意点

以前に仕事上で実際におきた話しです。

クライアントの方が銀行からの融資により、

マイホームを建てることになった時の話です。

その方の場合、先に土地を購入されていました。

売買契約書にあった登記簿の地目は雑種地となっていました。

建物も完成し、いざ最終の融資実行の段階になって、銀行の担当者から、

「地目が雑種地となっているので、宅地に地目変更して下さい。」

と言われたそうです。

クライントの方は、融資の契約を行う段階で本来報告すべきことで、

銀行側の確認ミスを隠そうとしている態度にご立腹でしたが、

不承不承で登記に応じました。

後になって、この件について本当に登記が必要なのか確認をしました。

今回のような、マイホームを建てる場合の地目の変更について、

「その変更があったときは、その変更があった日から1ヶ月以内に、登記を申請しなければならない」とあります。

また、「その申請を怠ったときは、10万円以下の過料(罰金)に処す」ともあります。

おそらく、銀行側は不動産登記法のこの条文をもって登記を変更するように言ってきたのだと思います。

又は、ただ単に内規から変更を迫ったかでしょうか。

 

条文から、宅地になったタイミングから1月以内であれば、罰則はないということで、

建物が建った時から1月以内に登記をすれば、

融資の段階で宅地になっていなくてもよいというのが、専門家である司法書士の意見でした。

 

なお、実務上地目の変更について、その登記が行われていなくても、

余程罰金を払うということはないそうです。

法律に罰則規定があることから、変更の際は行うべきではありますが。

 

まとめ

不動産の登記については、見落としがちになります。

都市計画法上の制限などのように、

事前に確認しておくべき事項ですが、

他の注意事項に比べ、登記のことは忘れがちになります。

いざという時になって慌てないように、事前に確認しておきましょう。